はじめに
3年ほど前からアイリスオーヤマの食洗機「ISHT-5000-W」を使っています。 当時は23,840円で買ったらしい1。 それにしては良い買い物だった。
今回、写真を整理していたら当時購入した際に分解したときの様子が出てきたので、記録を残しておきます。
分解
まず扉部分のネジを外すと、次の基板が見えます。
扉部分の基板
型番のようなものも書かれており、この食洗機の真名は「Midea WQP4-2602C」っぽいです。 また、CN1には「RX・TX・GND・+5V」とあり怪しい。 (記憶がおぼろげですが)たしか後述のメイン基板と繋がっていたような……気がします。
次に食洗機本体を裏返して、底板を外します。 さらに内部のボックスを開けると、次の基板が現れます。
メイン基板(表)
これがメイン基板らしいです。 電源部分からブザーまで色々載っています。
“WQP12-7601”という型番も見え、これで調べるとこの基板自体が補修部品としても出回っている模様。 Midea WQP12シリーズはビルトイン型っぽく、これの流用?共通部品?で(補修部品が出回るほど需要があって)流通しているのかも知れません。
ちなみに基板の裏面も撮っていましたがICの型番などは確認できず。
メイン基板(裏)
写真が悪かったのか、もともと削られていたのかはもう覚えていません。
静音化
ついでに静音化についても述べておきます。 音について2つ問題があったのをなんとかしました。
まず1つはブザー音について。 ボタン操作や給水が完了した際に鳴るブザーの音が大きいのでなんとかしたい。 これはメイン基板のブザーにガムテープを貼り付けて塞ぐ、というアナログな方法により解決しました。
もう1つは稼働中の音について。 ある程度音がするのは仕方ない。 ただ、筐体の樹脂が振動して鳴る音があり、これはなんとかしたい。 筐体を手で押さえたり、ちょっと引っ張ってみると鳴らなくなったりする。 そこで、ガムテープで樹脂同士を引っ張り合うようにしたり、どこかで効果あるとか無いとか見かけて鉛テープを貼ったりした。 すると、何かが効いたのか(それともだんだん慣れてきたのか)気にならなくなって解決。 もし効果があったとすれば、その理由は “Constrained layer damping”2 3 によるもの……と思いますが本当にそうかはよく分かりません。
給水口の改善
ついでに給水口の話も。
この食洗機は分岐水栓は使わない(使えない)タイプです。 手動で給水する必要があります。 これはこれで水栓工事が不要という特徴があるものの……。
そして給水口も小さいので水をこぼしそう。 そこで漏斗を設計し3Dプリンタで出力しました。
給水口の様子
3Dプリンタを買ったばかりのころに作ったもので思い出深い。 STLのデータはどっか行きました。
ちなみに付属の給水カップを側面に引っ掛けるホルダーも3Dプリンタで作っています。 「側面に引っ掛ける」といっても側面とホルダーはガムテープで留めただけ。 この給水カップは、加湿器に給水するときにも使っています。便利。
乾燥機能について
これもついでに。
乾燥についてはあまり期待していない。 乾燥開始時点でストップし、排水4させて扉を開けている。 これは自動化したほうが楽かも……でも扉を開けるのは外出時だと難しいのでどうしたものか。
おわりに
メイン基板と扉部分の基板を繋いでいる信号線は気になる。 この食洗機は「残り時間」なども特に表示されない簡素なものだが、実はデータとしては来ていたり?
Midea製品のうちネットワーク経由で操作できるものは下記により操作できそう、
georgezhao2010/midea_ac_lan
Auto-configure and then control your Midea M-Smart devices (Air conditioner, Fan, Water heater, Washer, etc) via local area network.
https://github.com/georgezhao2010/midea_ac_lan
またエアコンであれば、下記によりUARTから操作できそう。
dudanov/MideaUART
A library for controlling Midea home appliances using the UART protocol.
https://github.com/dudanov/MideaUART
reneklootwijk/midea-uart
https://github.com/reneklootwijk/midea-uart
これらを参考に食洗機の信号を(UARTかつフォーマットも同様であることを期待して)見れるかも知れません。
Footnotes
11/30時点だとガラスドアのタイプが25,499円(Amazon.co.jp)なので、いま買うならそっちにするかな……という感じはある。 ↩
「ガムテープミュート」、「テープMOD」もこれらしい。(参考: Tape Is Very, Very Quiet | Hackaday) ↩
最近「グリーングルー」という防音用の建築材料を知りましたが、それもこの効果を期待していそうです。 ↩
再起動のうえコースとドライキープを同時押し。 ↩